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コロナ情報あれこれ

#コロナ、政府のコロナ感染症対策本部の現状認識は旧い

〇 現状認識の旧さの最たるものは、致死率を2.5%(4月30日時点)としている点です。

対策本部の最新の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(以下、「対処方針」と略)は、5月25日改訂版なのですが、なぜ、4月30日時点における致死率を持ち出すのかが挙動不審です。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000633501.pdf

 

〇 さて、それはそれとして
 4月30日時点での致死率が実際はどうだったのかを、下記の厚労省ホームページで調べたところ、

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月30日版)


 PCR検査陽性者数は14088人、死亡者数415人であり、致死率(= 死亡者数 ÷  陽性者数)は2.9%となりますので、「対処方針」の2.5%とは開きがあります。


〇 「対処方針」の中で、「中国における報告(令和2年2月28 日公表)では、確定患者での致死率は2.3%となっている」としていますので、それに近い数値を示したかったのであろうと推定します。もともと、厚労省の統計の信頼性は低いので、2.5%と2.9%のどちらが正しいのかというのは考えても無駄です。

 

〇 問題なのは、4月30日以前より、現在に至るまで、一貫して致死率が上昇傾向にあるにもかかわらず、「対処方針」は、その点に触れていないことです。


〇 厚労省発表の資料によれば、致死率は4月中旬以降、右肩上がりに上昇し、すでに5%に達しています。

      PCR検査陽性者数  死亡者数     致死率
4月15日    8100人   119人    1.5%
4月30日   14088    415     2.9
5月15日   16193    710     4.4
5月29日   16683    867     5.2

対策本部は、致死率上昇の背景にあるものを分析すべきです。

 

〇 5月29日付日経記事「感染『第2波』警戒 東京22人、北九州は26人」の中で、
「(前略)厚労省の集計によると、クラスターは5月20日時点で全国262カ所で起きた。うち医療機関福祉施設が152件を占める。
予防策が手薄な一般病棟や高齢者施設で起きやすいとされ、新型コロナと診断されていない外来患者らがウイルスを持ち込んだとみられる。(後略)」


〇 3月末のクラスターは26ヵ所でしたが、市中感染の広がりとともに、クラスターの中心は医療機関や高齢者施設となっています。


〇 また、致死率は、年齢とともに上昇することが知られていますが、東京都の5月の死亡者データを年齢階級別に集計したところ、年齢が明らかな死亡者数159名のうち、70歳以上の高齢者は138名で、全体の87%を占めていました。

 

〇 以上から、4月中旬以降の致死率の上昇は、高齢者や基礎疾患を持つ人が集まる医療機関や高齢者施設における集団感染が増えていることを反映したものであると推定します。


感染経路としては「予防策が手薄な一般病棟や高齢者施設で起きやすいとされ、新型コロナと診断されていない外来患者らがウイルスを持ち込んだとみられる。」のであり、外部からの感染持ち込みを防ぐ対策が必要です。

 

〇 対策本部の方針は、感染拡大防止が前面に出ていますので、致死率に対する関心は薄く、したがって致死率の上昇の分析は行っていません。

 

〇 しかし、致死率が、以前の倍以上の水準にあるということは、今後、第2波により感染が広がったときは以前の倍以上の死亡者が出ることを意味しています

 

対策本部には、致死率が上昇している現状を分析の上、対策をとっていただきたいと思います。

#集団感染、#致死率