〇 インフルエンザとコロナの違いは、致死率です。
コロナは、致死率が高い感染症であるが故に、恐れられています。
〇 日本では、毎年1000万人がインフルエンザに感染し、1万人が死亡します。したがって、インフルエンザの致死率は0.1%です。
一方、コロナの致死率は、日本では5%です。
〇 年齢・基礎疾患の有無によって、致死率は大きく異なります。
30歳以下で死亡したのは、糖尿病の基礎疾患をもつ28歳の相撲力士だけでした。
死亡者の約90%は、高齢者および基礎疾患を持つ人(以下、「高齢者等」と略)でした。
残念ながら日本における年齢階級別死亡統計は不備なので、推定になりますが、高齢者の致死率は20-30%であると思われます。
〇 また、高齢者の多くは、集団感染が発生した病院や高齢者施設において死亡しました。
欧米では、死亡者の40-50%が介護施設における集団感染によるものであったことが報告されています。
日本では、厚労省による発表はないのですが、マスコミによれば、大阪府の医療機関6カ所で、患者や職員ら計284人が感染し、うち5病院の患者35人が死亡。府内全体の死者78人の45%を占めたことが報道されています。
〇 第1波では、繁華街の接待を伴う飲食店、ライブハウス、スポーツジムなどの3蜜となる場所が感染拡大を引き起こすとしてマークされましたが、実際に死亡したのは、70歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人でした。
〇 高齢者等の多くは、院内感染・施設内感染で死亡しています。対策としては、
その1:医療従事者・介護従事者は、病院や高齢者施設にコロナウィルスを持ち込まない。
そのため、3蜜となる場所の利用は控える。また、家族からコロナをうつされないように注意する。
その2:医療従事者・介護従事者は、定期的にPCR検査を受ける。
その3:新規入院患者や入所者は、全員、PCR検査を受け、陰性が判明するまでは、個室隔離とする。
〇 集団感染が発生した病院や介護施設では、全て実行しているとは思いますが、
集団感染が発生してない病院や施設でも実行することが大事です。
集団感染が発生してからでは、手遅れです。気付いた時には、まん延している、というのがコロナの特徴であり、怖さです。
〇 さて、日本ではこれまで感染拡大防止の観点から対策を行ってきました。
コロナのようなパンデミックに対しては、死亡率が低いことが一番大事であるとの立場に立てるかどうかが、最大の問題です。
#第2波、#院内感染、#施設内感染