〇 安倍首相は、緊急事態宣言、延長、解除の際に、記者会見を行っていますが、一度も、高齢者に対し外出自粛を呼びかけたことはありません。
〇 大野知事は、6月29日の記者会見において、感染者のおよそ半数が東京都由来であることなどを挙げて、東京都内で飲食したり、繁華街を訪問したりすることを自粛するよう求めました。また、高齢者や基礎疾患がある人については、東京都への不要不急の外出を自粛するよう呼びかけました。
〇 この発言の背景ですが、
6月30日付日経記事「第2波 病床備えに不安 ピーク時6.5万床不足の恐れ」によれば、
患者数を低く見積もった標準的な想定でも、高齢者を中心に感染が拡大すると20府県で病床不足に陥る可能性がある。
また、国際医療福祉大の和田耕治教授(公衆衛生学)は「一律に警戒を促す段階ではないが、感染拡大が続けば高齢者らに注意を呼びかける必要がある。」と語っています。
〇 すなわち、高齢者に感染が多発するようだと、感染者用に準備したベッドや人工呼吸器などが足りなくなる可能性がある。そのため、高齢者や基礎疾患のある人に対し、外出自粛を呼びかけたのではないかと思います。
昼カラによる集団感染が多発した小樽市では、感染者用のベッドが足りなくなりそうなので、さらなるベッドの確保を急いでいるようです。
〇 大野知事による、高齢者や基礎疾患のある人への呼びかけには、意外感がありましたが、
政府および自治体のコロナ感染対策の目的は、感染拡大防および医療崩壊防止でしたので、その方針に沿った呼びかけであったと思います。
#医療崩壊、#高齢者に対する外出自粛要請