日本感染症学会は、今冬のインフルエンザとコロナの同時流行が危惧されるとして、提言を発表しています。
http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/2008_teigen_influenza_covid19.pdf
その提言の中で、インフルエンザとコロナの違いについて、表にまとめています。
インフルエンザ |
コロナ |
|
症状の有無 |
ワクチン接種の有無などにより程度の差がある ものの、しばしば⾼熱を呈する |
発熱に加えて、味覚障害・嗅覚障害を伴うことがある |
潜伏期間 |
1-2 ⽇ |
1〜14 ⽇(平均 5.6 ⽇) |
無症状感染 |
10% 無症状患者では、ウイルス量は少ない |
数%〜60% 無症状患者でも、ウイルス量は多く、感染⼒が強い |
ウイルス排出期間 |
5-10 ⽇(多くは 5-6 ⽇) |
遺伝⼦は⻑期間検出するものの、 感染⼒があるウイルス排出期間は 10 ⽇以内 |
ウイルス排出のピーク |
発病後 2,3 ⽇後 |
発病 1 ⽇前 |
重症度 |
多くは軽症~中等症 |
重症になりうる |
致死率 |
0.1%以下 |
3-4% |
ワクチン |
使⽤可能だが季節毎に有効性は異なる |
開発中であるものの、現時点では有効なワクチンは存在しない |
治療 |
オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル、ラニ ナミビル、バロキサビル マルボキシル |
軽症例については、確⽴された治療薬はなく、 多くの薬剤が臨床治験中 |
ARDS の合併 |
少ない |
しばしばみられる |
(注)ARDSとは、急性呼吸窮迫症候群 の略称で、臨床的に重症の状態の患者に突然起こる呼吸不全一種。
〇 ところで、この表で残念なのは、コロナの致死率が3-4%となっている点です。
正しくは0-18%です。年齢によって、致死率は上昇し、80歳以上では18%となります。
3-4%とくくってしまうと、コロナの特徴があいまいになってしまいます。
なお、致死率の詳しい情報は下記の厚労省のホームページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000661165.pdf
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