〇 東京都は、現在、感染状況の警戒レベルを4段階のうち最も深刻な「感染が拡大している」に引き上げる方向で最終調整しているようです。
〇 ところで、東京都は、7月30日、当時の過去最大の新規感染者数367人となった日に、酒を提供する飲食店に対する時短要請を決定しました(開始日8月3日)。
〇現時点(11月18日)と時短要請決定日(7月30日)を比較してみました。
数値は、全て 7日間移動平均です。
入院患者数は、ほぼ同じですが、現時点の重症者数は、7月30日の2倍になっています。
入院患者数が、ほぼ同じなのは、入院対象を65歳以上に限定する新しい方針を反映しているためでしょう。入院患者数は同じでも、高齢の入院患者は前回よりも多いと思われます。
現時点での、重症化リスクの高い高齢者の感染者数が、7月30日時点の2倍以上であり、今後、重症者が急増することを示唆しており、当時よりも厳しい状況にあります。
〇 時短要請決定日(7月30日) VS 現時点(11月18日)比較表
(注)数値は、全て7日間移動平均
日付 |
7/30 |
11/18 |
倍率 |
|
人 |
人 |
倍 |
10歳未満 |
2.7 |
6.7 |
2.5 |
10代 |
7.0 |
17.6 |
2.5 |
20代 |
102.7 |
86.9 |
0.8 |
30代 |
63.3 |
64.9 |
1.0 |
40代 |
36.0 |
53.9 |
1.5 |
50代 |
24.0 |
48.1 |
2.0 |
60代 |
9.3 |
24.6 |
2.6 |
70代 |
8.0 |
19.6 |
2.4 |
80代 |
3.9 |
10.4 |
2.7 |
90代以上 |
1.4 |
2.4 |
1.7 |
合計 |
258.3 |
335.0 |
1.3 |
重症者数 |
19.1 |
39.7 |
2.1 |
入院患者数 |
1,148.4 |
1183.0 |
1.0 |
東京都公表のデータをもとに筆者が作成。11月18日のデータは午後3時時点の速報値。
(注)入院患者数は11月17日時点。速報には、入院患者数がないため。
〇 現在の第3波は、第2波と違って、市中感染が拡大しており、特定の地域・業種に偏っていないので、酒を提供する飲食店を対象とした時短要請だけでは済まない状況にあります。
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