〇 12月16日付KYODO記事「独、大規模閉鎖も死者最多 コロナ第2波、過小評価」によれば、
「ドイツ衛生当局は16日、新型コロナウイルスの1日当たりの死者が952人と過去最多になったと発表した。
同国は春の流行時に充実した医療体制や大規模な店舗閉鎖で被害を抑え込んだが、秋の第2波ではウイルスの危険性を過小評価し、強い規制を見送った。
メルケル首相は誤りを認め、16日に全土で店舗や学校の大規模閉鎖を始めたばかりだった。
「コロナ対策が不十分だった。非常に多くの死者が出た」。メルケル氏は13日の記者会見で、対応に甘さがあったと語った。」
〇 ドイツの死亡者数の増加は止まらず、直近7日間の1日あたり死亡者数は、第1波のピーク4月の2.6倍にまで達しました。
スペインを別にすれば他の欧州主要国の死亡者数が前週比で減少する中、ドイツは前週比25%増加し、歯止めがかからない状況にあります。
〇 ドイツは、コロナに対する検査体制、医療体制が充実していたはずですが、指導者が現状認識を誤り、判断を間違えれば、多くの死亡者を出すことになる、という厳しい現実に、国民は直面することになりました。
〇 欧州主要国 人口1000万人あたり1日平均死亡者数
国名 |
4月 |
12/2~8 |
12/9~15 |
前週比 |
4月比 |
人 |
人 |
人 |
倍 |
倍 |
|
伊 |
86 |
115 |
109 |
0.95 |
1.3 |
英 |
119 |
63 |
60 |
0.96 |
0.5 |
独 |
23 |
48 |
60 |
1.25 |
2.6 |
仏 |
106 |
62 |
60 |
0.96 |
0.6 |
西 |
115 |
35 |
54 |
1.55 |
0.5 |
ジョンズ・ホプキンス大学のデータをもとに筆者が作成
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