〇 本日(12月24日)の東京都の新規感染者数は、888人となり、過去最多(1週間前の12月17日の822人)を更新しました。
〇 11月以降、東京都の新規感染者数は増加傾向にあったのですが、特に、12月に入って急増しています。
以下、12月10日、17日、24日時点の新規感染者数の増減分析を年齢階級別に行いますが、感染者数・入院患者数・重症者数は、全て、その時点での7日間移動平均ですので、ご留意ください。
〇 12月17日 対 12月10日
感染者数は全体で24.4%増加しました。感染者が最も多い20代が41.4%増となっており、他の年代に比べ突出して増加率が高く、感染者数増の主たる要因です。
70代も29.6%増と大きく増加しました。
〇 12月24日 対 12月17日
感染者数は全体で14.8%増加しているのですが、20代は14.5%と増加率は平均的です。感染者が20代についで多い30-50代の増加率は23.7~19.2%と平均より高く、感染者増の主たる要因です。
70代は、2.7%減少しましたが、高止まりです。また、80代以上も0.5%増と微増となりました。
〇 入院患者数は、増加傾向が止まりません。14日間で14.7%増加しました。
現在は、70歳以上が入院対象ですが、高齢者の入院は長期化しますので、入院患者数は、高齢者の新規感染者数が減らない限りは、積みあがっていきます。
かつ、寝たきりや認知症患者も多く、医療側の負担は、人数以上に重くなります。
〇 重症者は、14日間で17.2%増加しました。重症者も70代が中心であり、高齢者の場合、人工呼吸器の装着期間は長期化しますので、重症者も、入院患者同様、感染者が減らない限り増加していきます。
〇 コロナ対策の目的は、現状においては、医療提供体制を守り、医療崩壊を防ぐことにあります。
そのためには入院・重症者の中心である高齢者を感染させないことです。
〇 高齢者の主たる感染経路は、家庭内感染・施設内感染です。
家庭内感染については、家族がうつさないよう気をつける他ありません。
施設内感染については、都が防止対策を強化すべきです。
〇 市中感染が広がった今、高齢者施設・医療機関に対する一斉PCR検査を実施し、
無症状の感染者を早期発見・隔離することで、集団感染を防止することが必要な状況と思われます。
〇 東京都年齢階級別新規感染者数・入院患者数・重症者数推移(7日間移動平均)
日付 |
12/10 |
12/17 |
12/24 |
増減率 |
|
① |
② |
③ |
①/② |
②/ ③ |
|
人 |
人 |
人 |
% |
% |
|
10歳未満 |
10 |
13 |
16 |
40.3 |
21.3 |
10代 |
24 |
33 |
31 |
39.8 |
-6.5 |
20代 |
107 |
151 |
173 |
41.4 |
14.5 |
30代 |
92 |
107 |
133 |
16.1 |
23.7 |
40代 |
77 |
87 |
104 |
13.4 |
20.0 |
50代 |
60 |
73 |
87 |
22.0 |
19.2 |
60代 |
33 |
39 |
44 |
18.5 |
12.7 |
70代 |
24 |
31 |
30 |
29.6 |
-2.7 |
80代以上 |
29 |
31 |
31 |
6.4 |
0.5 |
合計 |
455 |
566 |
650 |
24.4 |
14.8 |
70歳以上 |
53 |
62 |
61 |
17.0 |
-1.2 |
重症者数 |
56 |
70 |
66 |
24.3 |
-5.7 |
入院患者数 |
1,818 |
1,950 |
2,085 |
7.3 |
6.9 |
東京都の資料をもとに筆者が作成
12月24日時点の入院患者数のみ、23日時点の数値。
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