12月30日付産経新聞記事「医療逼迫の大阪 クラスターの4割は高齢者施設」によれば、
「(前略)
「音もなく忍び寄ってくる恐怖感がある」。介護老人保健施設「はーとぴあ」(大阪府守口市)施設長の医師、大野悦子さんは、新型コロナの感染力をこう表現する。
職員約130人が勤務する同施設の利用定員は入所と短期滞在で計100人、日帰りのデイケアが80人。約90人の入所者の平均年齢は85・9歳だ。
施設で初めて感染が確認されたのは11月16日。約1週間前にデイケアを利用した高齢者だった。翌17日には2人目の感染が判明。この高齢者と同じ日にデイケアを利用後、短期滞在もしていた利用者だった。
施設は4階建てで、短期滞在者は入所者がいる2~4階を使う。感染拡大を懸念した同施設は、すぐ新規の受け入れを停止。職員と利用者を複数回にわたり一斉検査した結果、検査人数は延べ約550人に上り、利用者5人と職員1人の計6人の感染が判明し、うち利用者2人が亡くなった。(中略)
今ではクラスター発生施設での検査は公費負担だが、当時はまだ制度がなかった。「自費を覚悟で決断した。症状の有無に関係なく、一斉に検査しなければ早期収束は望めない。別の施設から聞いた経験談が教訓になった」と大野さんは話す。
高齢者施設でのクラスター(感染者集団)発生は重症化や死亡につながるリスクが高い。いかに早く感染を把握し、迅速に押さえ込むかが課題だが、大阪府によると「第3波」の10月10日以降、12月23日までに54カ所の高齢者施設でクラスターが発生。全クラスター感染者(2620人)の約4割に相当する1017人が感染した。
この間、確認された死者281人の9割超(274人)が60代以上で、高齢者施設関連は75人(26・7%)に上る。(後略)」
〇 大阪府は、高齢者施設で感染者が出た場合、一斉PCR検査を公費負担でできるようにしたようです。
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