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#命の選別 高齢患者の人工呼吸器。医療現場 迫られる難しい判断

〇 1月8日付産経新聞記事「医療現場、迫られる「命の選別」 高齢患者の人工呼吸器、難しい判断」によれば、

新型コロナウイルスの第3波の感染拡大に伴い、高齢の入院患者が急増し、医療現場に厳しい判断を突き付けている。重い持病を抱えている場合、コロナの症状悪化が命の危機につながるからだ。

 医療資源が限られる中、人口呼吸器の装着をめぐる葛藤もあり、診療にあたる医師は「表面化していない軽症・中等症からの重症化例はかなり多い。さらに病床が逼迫(ひっぱく)すれば、『命の選別』を迫られかねない」と苦悩する。

 

 軽症・中等症用23床と、集中治療室(ICU)の重症用4床の新型コロナ専用病床を備える埼玉医科大総合医療センター(埼玉県川越市)。

 第3波が訪れた昨年11月中旬ごろから軽症・中等症病床では1人退院するごとに2、3人入院するペースが続き、常に20人前後を受け入れる。大半が60~80代の高齢者だ。

 ICUも4床中3床が埋まった状態で、残る1床は軽症・中等症から容体が急変するのを見越し、空けておかざるを得ない。「認知症の高齢者でケアに手がかかる上、急に酸素投与が必要になるなどいつ重症化するか冷や冷やしながら診ている」。同センター総合診療内科・感染症科の岡秀昭部長はこう打ち明ける。

 

 重症者の救命には、人工呼吸器や人工心肺装置(ECMO=エクモ)の装着が必要になるが、まずは装着の是非が問われる。「人工呼吸器を着けても、救命率は7~8割程度。病床が逼迫し、スタッフが足りない状況では医療の質を保つことが難しくなり、そうなると3~5割程度に低下するかもしれない」と岡氏は言う。

 

  コロナ患者の中には、末期がんで余命数カ月と宣告され、実質的に最期を看取(みと)るだけの高齢者もいる。同センターでは、入院時に本人や家族に重症化リスク、死亡・救命率を伝え、人工呼吸器装着の意思を確認する。1回で全てを理解してもらうのは難しく、その後も繰り返し説明するため、スタッフの負担も重い。

 

 最近直面したのが、中等症だった肺炎が重症化したコロナ患者が人工呼吸器の装着を望まず、最期に敗血症という別の感染症を併発したケースだ。意識レベルも非常に悪く、医師の経験値からも救命が困難だと判断された。

 家族にその旨を話し、鎮静剤や症状を和らげる投薬だけの緩和治療を行い、亡くなるまでの経過を自然に見守った

 

 こうした患者の自治体への届け出は入院時に判定された中等症だが、実際に現場では重症に分類される。「手の施しようがない重い症状で亡くなり、拾い上げられていない人が現場には相当数いる」というのが岡氏の実感だ。

 

 こうした傾向は自治体の分析でも浮かび上がる。

 大阪府内で第3波(昨年10月10日~1月5日時点)に死亡した計390人のうち、約76%にあたる297人が重症病床に入らずに軽症・中等症病床で亡くなったか、死後にコロナへの感染が確認されていた。第2波(6月14日~10月9日)でも死者142人のうち、7割以上が軽症・中等症病床で死亡していた。

  

こうした中には、高齢や持病を理由に、本人や家族が人工呼吸器の装着などを拒んで死亡するケースも複数報告されており、統計上は重症者に計上されないまま死亡したことになる。

 府の担当者は「回復の可能性が低い場合、どういう形で死を迎え、看取るかは患者本人や家族の選択を尊重している」と説明する。

 

 医療体制が今以上に逼迫すれば、さらに医師側に「命の選別」ともいえる厳しい判断が求められる。

 例えば60代、40代の2人が同時に人工呼吸器が必要になった場合、60代が進行がん、40代が糖尿病ならば、40代が優先される可能性が高くなるという。

 

 「重症者の中でも人工呼吸器を着ける人は若くて、闘病できる人を選ぶときが来る。ICUのベッド数が枯渇し、医療スタッフの数が追いつかなければ、ある程度恣意(しい)的に医師が誘導していかざるを得なくなるかもしれない。それは医療従事者側にもとてもつらい時間だ」。岡氏は苦渋の表情を浮かべた。」

 

〇 埼玉県の1月5日時点の確保病床使用率は65.2%に達しています。

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#命の選別 #トリアージ #人口呼吸器