〇 2月3日、東京都は、死亡者数が32人と過去最多になったこと、及び、その感染経路を発表しました。
これまで、断片的に感染経路を発表することはありましたが、死亡者全員の感染経路を発表したのは初めてです。
東京都 感染経路別死亡者数 |
||||||||
|
施設 |
病院 |
家庭 |
会食 |
他 |
合計 |
施設+病院 |
|
日付 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
% |
2/3 |
9 |
7 |
4 |
2 |
10 |
32 |
16 |
50.0 |
(注:施設=高齢者施設) |
NHK WEB記事をもとに筆者が作成
東京都 年齢階級別死亡者数 |
||||||
日付 |
60代以下 |
70代 |
80代 |
90代 |
100歳以上 |
合計 |
2/3 |
2 |
4 |
14 |
12 |
|
32 |
割合 |
6.3 |
12.5 |
43.8 |
37.5 |
0.0 |
100.0 |
東京都の資料をもとに筆者が作成
〇 死亡者の8割は80代以上であり、感染経路としては高齢者施設・病院が5割です。
〇 昨年8月3日付日経記事「感染経路不明、全国で5割超 東京は『家庭内』目立つ」によれば、
「(前略)都が6月末までに死亡を確認した感染者325人の感染経路を調べたところ、医療機関と福祉施設での感染が5割以上を占めた。
日本感染症学会の舘田一博理事長(東邦大教授)は『今後の医療提供体制の逼迫を防ぐには、病院や高齢者施設での感染拡大をいかに抑えるかが最重要になる』と強調している。(後略)」
〇 第1波でも、死亡者の感染経路としては、医療機関と高齢者施設が5割以上を占めており、おそらく第3波においても同様の割合になると思われます。
〇 ところで話は違うのですが、昨年8月時点では、専門家の意見は、『今後の医療提供体制の逼迫を防ぐには、病院や高齢者施設での感染拡大をいかに抑えるかが最重要になる』というきわめて真っ当なものでした。
それが、今や、「急所は飲食店」という何とも的外れのものに変わってしまったのは、どのような経緯があったのでしょうか。
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