コロナ時代の株式投資

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#疫学調査 そもそも施設内感染拡大防止は目的ではありません

〇 1月9日付朝日新聞記事「クラスター発生、医療・福祉施設で45% 12月分析」によれば、

(政府内専門家の)押谷さんは、医療機関福祉施設、教育施設のクラスターをきっかけに地域に流行が広がることは少ないと指摘。

 

 感染の拡大を抑えるうえでは「飲食の場が重要で、そこを抑えていかないといけない」と話した。」

 

#緊急事態宣言 政府分科会が「施設内感染」よりも「飲食の場」を重視する理由 - コロナ時代の株式投資

 

〇 政府のクラスター対策の目的は、地域への感染拡大防止であり、クラスタ―発生時に実施される疫学調査も、その目的に沿うものです。

  疫学調査の目的は、施設内感染拡大防止ではありません。

 

〇 国立感染症研究所 感染症疫学センターが作成した「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領 令和3年1月8日版」によれば、

新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2021年1月8日暫定版)

 

クラスター対策としての積極的疫学調査により、直接的には陽性者周囲の濃厚接触者の把握と適切な管理(健康観察と検査の実施)、間接的には当該陽性者に関連して感染伝播のリスクが高いと考えられた施設の休業や個人の活動の自粛の要請等の対応を実施することにより、次なるクラスターの連鎖は防がれ、感染を収束させることが出来る可能性が高まる。

 推定された感染源については、そこから把握できていないクラスターの存在の有無について確認し、新たなクラスターの探査を行うことで、感染拡大の兆しに早期に対応できることが期待される。」

 

 文中のクラスタ―を病院・高齢者施設として読むと何とも違和感を感じますが、クラスター=飲食店として読むとスンナリ理解できるはずです。

 

〇 ところで、飲食店クラスターに比べれば重要性は低いはずの病院・高齢者施設クラスター発生時に疫学調査が行われています。

 

上記実施要領によれば、

「各自治体における新型コロナウイルス感染症に関する積極的疫学調査とは、個々の患者発生をもとにクラスターが発生していることを把握し、原則的には後方視的にその感染源を推定するとともに、前方視的に濃厚接触者の行動制限等により封じ込めを図ることである。」

 

〇 疫学調査は、「後方視的にその感染源を推定」するため、最初の感染者に対する聞き取りにはじまり「前方視的に濃厚接触者の行動制限等により封じ込め」を図るべく濃厚接触者の追跡が行われます。

 調査に時間がかかり、施設内に感染が蔓延したとしても、感染源を推定し、その感染を施設内に封じこめれば疫学調査としては成功というわけです。

 

〇 感染者の記憶に頼る疫学調査の発想からは、施設内感染拡大防止を目的とし、施設内のどこまで感染が拡大し、どこに無自覚無症状の感染者がいるかを発見するため、施設内一斉PCR検査を実施しようという方針は出てきません。

 

 先ずは、一斉PCR検査を行い、感染者を把握した後で、聞き取りを行えば、疫学調査もスムーズにいくと思うのですがいかがでしょうか。

 

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