〇 6月29日付AERA記事「“シェアハウス状態”の選手村 「感染者1人いれば感染が広がる」と専門家が懸念〈AERA〉」によれば、
「東京五輪・パラリンピックの選手村(東京・晴海)が6月20日、報道陣に公開された。銀座から2.5キロの好立地で、約200の国・地域から1万人を超える選手らが入村する。
居住棟は21あり、約3800戸の部屋にそれぞれ2~8人が宿泊する。個室はシングルかツインで、バス・トイレは共同だ。(中略)
心配なのは新型コロナウイルス感染拡大のリスクだ。全てのベッドルームには窓があり、組織委は30分に1度の換気を呼びかける。
24時間利用できるメインダイニングホールは当初の4300席から3千席に座席数を減らし、アクリル板を設置。
唾液(だえき)による抗原検査を毎日実施し、陽性者らは村内の発熱外来でPCR検査を受ける。
陽性が出たら、軽症者は組織委が借り上げたホテルで療養し、症状が重い場合は村外の病院に入院する。
だが、埼玉医科大学教授で、同大総合医療センター総合診療内科の岡秀昭医師は言う。
「選手村ではホテルのように個室に泊まるのだと思っていましたが、実際は共有スペースがあり、バス・トイレも共有するシェアハウス状態だと知り、驚きました。
これまで診てきた患者さんは家族内感染も多く、選手村では同じ状況が生まれ、感染者が1人いればすぐに感染が広がる危機的状況です」(中略)
検査をすり抜けて選手村に感染者が入り込む可能性は十分ある。岡さんはこう指摘する。
「選手の8割がワクチンを接種するといっても予防効果は100%ではないし、検査でも全ての感染者を拾い上げることは無理です。
組織委は都合のいい面だけを公開するのではなく、多くの専門家にオープンにしてチェックしてもらうことが必要ではないでしょうか」(後略)
〇 「マンションの1室が数部屋に分けられ、共用スペースには白いテーブルと五輪カラーの椅子が置かれている。」、また、バス・トイレは共有するとのことですので、選手村の内部は、いわゆるシェアハウス状態です。
これに、3000席の大食堂となると、選手村クラスターの発生の危険性は高いと思われます。
〇 毎日検査実施というものの、行うのは精度が低いとされる抗原検査であり、陽性者はPCR検査を行う形ですので、陽性者の発見・隔離は遅れるのではないでしょうか。
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