〇 7月29日付BUSINESS INSIDER JAPAN記事「新型コロナウイルスは「あと数回の突然変異で」ワクチンから逃れる恐れも —— CDCが警鐘」によれば、
「(前略)
「こうしたワクチンは重症化や死亡からわたしたちを非常によく守っている。しかし、現れるかもしれない次の変異株 —— あとほんの数回の突然変異で現れる可能性もある —— がわたしたちのワクチンを逃れる恐れがあるというのが大きな懸念だ」とCDCのロシェル・ワレンスキー所長は7月27日の記者会見で述べた。
ただ、「今は幸いなことにわたしたちはそういう状況ではない」と付け加えた。
感染力の強いデルタ株の影響もあって、新型コロナウイルスの新規感染者数はアメリカを含め、世界各地で増加している。その多くは、ワクチンをまだ接種していない人だ。アメリカでは、1週間平均の新規感染者数がこの1カ月で約5倍に増えた —— 6月26日には1万1887人だったのが、7月26日には5万6635人となった。
CDCは27日、デルタ株に感染した人 —— ワクチンを接種しているかどうかにかかわらず —— は他の新型コロナウイルスに感染した人よりもウイルス量が多いと発表した。
これはつまり、ワクチン接種を済ませた人でも、ワクチン未接種の人々と同じように周囲にウイルスを広げる可能性があるということだ。
全てのウイルスは感染宿主の中で複製され、時間とともに変化する。つまり、数えきれないほどのバージョンの新型コロナウイルスが広まっていて、それぞれがわずかな遺伝情報の違いによって分かれている。その多くは公衆衛生上、ほとんど影響はないものの、感染が広がれば、新しい危険な変異株が生まれるチャンスも高まる。
「目下最大の懸念は、非常に多くの人々がウイルスを持っていて、非常に多くの変異株が生まれていることだ」とペンシルベニア州立大学で感染症の進化を研究しているアンドリュー・リード(Andrew Read)氏は以前、Insiderに語っていた。
「その一部は強力で、デルタ株よりも強いかもしれない」
〇 「デルタ株(インド型)に感染した人のウィルス量は、ワクチン接種の有無にかかわらず、従来株より多い」のであれば、今後、デルタ株が従来株に置き換わるとともに感染は拡大することになります。
今後、感染が拡大すれば、デルタ株以上の感染力を持つ変異株の出現の可能性も高まります。
〇 東京都では、デルタ株の割合は、7 月 5 日から 7 月11 日までの 30.6%から、7 月 12 日から 7 月 18 日までの 46.3%へと上昇し、従来株からデルタ株への置き換わりが急速に進んでいます。