〇 8月8日付ABEMA TIMES記事「40代50代のコロナ重症者が激増 専門病院、一般病院、在宅医…各医療現場を取り巻く第5波の現実」によれば、
「(前略)
在宅医療の現状について、首都圏で最大規模の在宅医療を提供している医療法人社団悠翔会の理事長・診療部長の佐々木淳氏によれば、
去年末から今年初めにかけて、東京都の1日の新規感染者数が2000人を超えた頃、佐々木氏が診察に行っている介護施設や在宅医療の現場でクラスター感染が相次いだ。
しかし、今は「凪のような穏やかな状態で、まったくクラスター感染が起きていない」という。なぜなのだろうか。
「在宅医療で普段診ている高齢者の介護施設、多疾患といった複数の病気を持った人たちの世界は今、クラスター感染は本当にない。
なぜかというと、私たち医療介護従事者はみんなワクチンを打っているし、我々の患者たちは、95%ぐらいがワクチン接種を完了している。
高齢者施設ではスクリーニングPCRという、感染していないかどうか定期的に全員のPCR検査をやる。
たまに1人、陽性の人が見つかっても、全く広がっていない。以前は1人いたら何人も陽性だったのが、今はその人だけ。そんな状況でクラスター感染は起きない。だから私たちの世界は安全なバブルの内側という感じだ」
〇 高齢者施設内感染のデータを公開している大阪府の場合ですが、高齢者施設内感染は6月以降、激減しています。
大阪府の高齢者施設クラスターは、第4波の感染爆発が起きた4月中旬~5月中旬には毎週10ヵ所程度発生していましたが、高齢者および介護従事者に対するワクチン接種が進むとともに減少し、6月上旬以降は、毎週0~2ヵ所となっています。
ところが、今週は、3ヵ所で高齢者施設クラスターが発生しました。1週間で3カ所以上発生したのは、5月31日の週以来のことです。
ワクチン接種は、時間の経過とともに感染予防効果が薄れ、また、感染力の強いデルタ株(インド型)による「ブレイクスルー(ワクチン突破)感染」も増えており、今後の高齢者施設クラスターの増加が懸念されます。
〇大阪府 施設クラスター 週間発生件数(10月26日~8月7日)
高齢者施設 |
合計 |
||
期間 |
カ所 |
カ所 |
カ所 |
3/29~4/4 |
5 |
0 |
5 |
4/5~11 |
8 |
1 |
9 |
4/12~18 |
13 |
1 |
14 |
4/19~25 |
12 |
4 |
16 |
4/26~5/2 |
8 |
10 |
18 |
5/3~9 |
12 |
6 |
18 |
5/10~16 |
10 |
2 |
12 |
5/17~23 |
8 |
7 |
15 |
5/24~30 |
4 |
3 |
7 |
5/31~6/6 |
3 |
1 |
4 |
6/7~13 |
2 |
1 |
3 |
6/14~20 |
2 |
0 |
2 |
6/21~27 |
0 |
7 |
7 |
6/28~7/4 |
2 |
1 |
3 |
7/5~7/11 |
0 |
1 |
1 |
7/12~18 |
1 |
0 |
1 |
7/19~25 |
0 |
0 |
0 |
7/26~8/1 |
1 |
1 |
2 |
8/2~7 |
3 |
0 |
3 |
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