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#第6波東京医療体制 東京都北区保健所長、自宅療養者の往診体制課題

〇 10月9日付日経新聞記事「第6波念頭 軽症施設増を 在宅往診、病院の連携重要 北区保健所長 前田秀雄氏」によれば、

新型コロナウイルス感染第5波では、自宅療養中に死亡する例が東京都内でも相次いだ。冬場の感染再拡大が懸念される中、これまでの経験を今後のコロナ対応にどう生かすべきか、北区保健所長で厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」メンバーでもある前田秀雄氏に聞いた。

 

――第5波はこれまでで最大の感染爆発となりました。想定はしていましたか。

 

「第4波では東京に早めに緊急事態宣言が発令された結果、感染拡大を押さえ込めた。感染力の強いデルタ型が流行の主体となった第5波への警戒はあったが、ここまで大きな感染の波になるとは思っていなかった。人々の行動も自宅療養中の死亡が報道されるまで変わらなかった

 

「北区では7月中旬に突然状況が悪化、8月上旬には最大で1日200人以上の新規感染者が発生するようになった。同月下旬には自宅療養者も1200人に達した。

 保健所から患者に最初に連絡できるのが最長2日かかるようになったため、急きょ保健センター1カ所を保健所に統合し、保健師や事務員を増員するなど対応に追われた」

 

――都内では自宅療養中に容体が急変するケースも相次ぎました。医療支援にはどのように取り組みましたか。

 

「7月には地元の往診医や訪問看護ステーションに自宅療養者の往診を求めていた。ただ、従来の訪問診療や訪問看護は慢性期の高齢者が中心だ。急性期の感染症患者は未経験のため、多くの医療機関は往診に踏み切れずにいた。感染状況の急激な悪化を受け、ようやく在宅診療が区全体で形になり始めた

 

――入院調整も難航したのでは。

 

区内4病院で100床ほどあるコロナ病床はすべて中等症用で、重症化した際は区外に転院しなければならない。ピーク時には重症患者の受け入れ先が見つからず、中等症用病床で治療を続けるケースが急増した。結果として中等症患者の受け入れも制限する悪循環に陥ってしまった」

 

「病床使用率だけをみれば空きがあるようでも、マンパワーの問題で使えない病床があることを理解してほしい。数字上は病床を確保していても、感染拡大時にすべての病床に患者を入れられるかは別次元の話だ」

 

――第6波にはどう備えるべきですか。

 

「重症者用病床を増やすのもさることながら、抗体カクテル療法を早期に実施し予後を24時間観察できる軽症者用施設の拡充に力を入れるべきだ。

 北区では4病院に同療法専用病床として10床を確保した。9月中旬から運用を始め、これまで十数人ほどに投与した。感染拡大期は病床を拡充できるようにしたい」

 

「感染がいったん拡大すると、区外に患者受け入れを求めるのも困難になる。もともと地域医療はかかりつけ医と高度医療を提供する病院が連携して支えてきた。こうしたネットワークを、自宅療養者の往診など感染症対応にどう結びつけるかが課題だ。

 人口規模が大きく自前の保健所を持つ23区は、地域内の連携を基盤にした医療提供体制を築くべきだ」

 

#東京都北区