〇 11月15日付ニッポン放送記事「東京都医師会・尾﨑治夫会長 コロナ感染者が激減した今、第6波に備えて打っている「先手」によれば、
「東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が11月8日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナ第6波に備えた医療体制の仕組みについて解説した。(中略)
飯田アナウンサー)第1波から第5波まで、医療に関しては辛い時期が長かった。そこで学んだことを踏まえながら、次の第6波について「どうするか」というところですが、もう既にいろいろと手は打っているのですね。
尾﨑会長)まずは早期に発見することです。コロナ感染者の方が、熱が出て、それから3日~4日経って検査できるところを探して……ということをしていますと、発見した段階で中等症になっていることもあります。
熱が出たらすぐ発熱外来に行けるような仕組みをつくりたい。いま、診療・検査外来や医療機関で検査できるところが3000ヵ所ぐらいあります。
飯田)そうなのですね。
尾﨑)そこをすべて東京都に公表してもらい、スマホやパソコン上で見られるようにします。そうすると、発熱した患者さんが「近所ではここにある」と、場所をすぐに探して受診することができるので、熱が出た日に行くことができる。PCR検査は次の日に結果が出る場合が多いので、発熱して2日目にコロナかどうかがわかるのです。既にかなりつくってはいますが、さらに拡大して行きたいと思います。
飯田)まずは発見して、適切に医療を提供する。
尾﨑)保健所に任せるだけではなく、一緒にやって行く。もとからあった地域包括ケアシステムのように、「みんなで見守って行きましょう」という状況になって来ているのだと思います。
飯田)治療の部分についても、最初はどこに行けばいいのかわからず不安になる人もいましたが、ここも手当てはしていますか?
尾﨑)東京都が「中和抗体薬治療コールセンター」というものをつくりました。ここに連絡してもらうと、「あなたの近くではここです」と抗体(カクテル)療法を受けられる施設を教えてくれて、そこで抗体療法が受けられます。その手配もしてくれますし、送迎車の手配もしてくれます。
飯田)送迎の手配も。
尾﨑)ここが大事なポイントだと思います。東京都の方にアクセスすればわかりますので、日頃からこのようなセンターと連絡先を覚えていただければ、いざというときに役に立つと思います。
飯田)そうですね。
尾﨑)早めの段階で見つけて、軽症者の方も含め、できるだけ早めに治療へつなげて行くことが大切です。「早期発見、早期介入、早期治療」の3本立てでやって行きたいと思います。」
〇 尾﨑会長は、政府・厚労省が推奨する「抗原簡易キット」による検査に触れていません。
#コロナ検査体制 政府、抗原簡易キット活用による早期発見・早期治療の方針 - 願!コロナ退散
東京都も推奨しています。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/kensa/index.files/02_0813.pdf
抗原簡易キットを使えば、30分以内に結果が出ますので、早期発見、早期介入、早期治療の決め手になるはずなのですが・・・。
大阪府は10月7日、抗体カクテル療法を身近な場所で受けられるよう、府内約1400の診療所とコロナの入院患者を受け入れていない約100病院に実施を要請。
10月14日までに67診療所と14病院が応じ、往診で実施する医療機関も含めると計172か所に上るということです。
#大阪抗体カクテル療法 外来・往診でも172ヵ所の医療機関で投与。入院・ホテルも含め1日約1000人投与可能 - 願!コロナ退散
東京都は、どうなのでしょうか。
〇 第6波において、早期発見、早期介入、早期治療を実行する上で、かかりつけ医は大きな役割を期待されています。
抗体カクテル療法は、発症日から3日以内に投与すれば重症化防止効果が高いものの、4日目を過ぎると効果が低下するようです。
#抗体カクテル療法 発症から3日以内の投与が高い効果…症状悪化の85%が4日目以降、大阪市立十三市民病院 - 願!コロナ退散
発症日から3日以内に投与するためには、診察した医師が、診察当日に投与する必要があります。
PCR検査のための1日、中和抗体薬治療コールセンターを経由させる1日が無駄です。
都民のため、診察当日に治療を受けられる体制を整備されることを願っています。