〇 2月5日付日経新聞記事「感染、過半の国で減少 欧米で峠越す/アジアは増加 新型コロナ、追加接種の進展で明暗」によれば、
「(前略)
米ジョンズ・ホプキンス大のデータを日本経済新聞が分析した。
新規感染者が1週間前より増えた国・地域は、1月31日時点で94となり、減った国・地域(111)を下回った。
デルタ型の感染拡大が一服した2021年8月も「増加国」が「減少国」を下回ったが、オミクロン型の流行で21年12月に逆転していた。
英国は足元で1日の感染者数が10万人程度と1月上旬のピーク時の半分以下だ。人口の大半を占めるイングランド地方では1月27日から屋内のマスク着用義務を撤廃した。イベント参加時のワクチン証明提示義務もなくなり、3月には感染者の隔離措置すらなくす。
米国でも1月上旬をピークに新規感染者は減少傾向。東海岸各州で新規感染が急速に減り、国全体の数を押し下げた。
フランスやスペインもすでに減少に転じた。
対照的に日本は新規感染者が10万人を超えてなお増える。イラクは1月上旬まで数百人だったが、足元は8千人前後まで急増した。ロシアも新規感染者数が2日に14万人を突破し、1カ月間で約8倍に膨らんだ。
オミクロン型の初確認から感染ピークアウトまでの期間とワクチンの追加接種率を分析したところ、追加接種率が56%と最高水準の英国はわずか38日間でピークアウトした。45%のフィンランドは37日間、48%のフランスは51日間でそれぞれピークアウトした。
一方、日本の追加接種率は5%と先進国で最低水準。オミクロン型の初確認から66日間たつがピークアウトしていない。7%のロシアも約60日が経過してもまだピークに達しない。イラクもワクチン接種を終えた人の比率が15%にとどまる。
イスラエルやシンガポールのように追加接種率が5割超でもピークアウトまで時間がかかる国もあり、追加接種率だけですべてを説明できない。ただ、イスラエルの直近の死亡率は0.15%と低く、シンガポールも感染者の99%超が無症状あるいは軽症という。(中略)
オミクロン型の派生型「BA.2」も気がかりだ。感染リスクは通常のオミクロン型の2倍以上ともされる。BA.2が拡大するデンマークの新規感染者は減少に転じたものの高止まりする。ほかの国にも広がれば、新規感染者の減少ペースが鈍る恐れがある。
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